
こんにちは。知識ゼロから始める、わたしらしい車中泊とライフスタイルの運営者のtakochiです。
フリードの7人乗りモデルにお乗りの方で、車中泊にチャレンジしたいけれどシートの段差やフルフラット化の方法にお悩みではありませんか。
家族の送迎などで便利な7人乗りですが、実はフリードプラスや6人乗りモデルと違って、そのままでは快適に寝るのが難しい構造になっています。
この記事では、そんな7人乗りならではの悩みを解消するためのベッドキットの選び方や、ニトリのアイテムを使ったDIY術など、明日から使える実践的なノウハウをご紹介します。
この記事でわかること
- 7人乗り特有のシート段差を解消する具体的なテクニック
- ニトリなどの身近なアイテムを使ったコストを抑えた寝床作り
- 専用マットやシェードを活用した快適空間の構築方法
- 季節ごとの車中泊対策と荷物の収納アイデア
フリード7人乗りで車中泊をするための基礎知識
ホンダのフリードは「ちょうどいい」サイズ感で大人気ですが、いざ7人乗りモデルで車中泊をしようとすると、想像以上の「デコボコ」に直面しますよね。
まずは、なぜ7人乗りが車中泊に工夫が必要なのか、その構造的な理由と、それを乗り越えるための基礎的な考え方を整理していきましょう。
6人乗りと7人乗りの車中泊適性の違いを比較

フリードを購入する際、6人乗り(キャプテンシート)にするか、7人乗り(ベンチシート)にするか迷われた方も多いと思います。
実は、車中泊という観点では、それぞれに明確なメリットとデメリットが存在します。
6人乗りモデルは、2列目が左右独立しているため、シートを倒した際に中央に大きな空間(ウォークスルー)ができてしまいます。
ここを埋める工夫が必要になります。一方で、私たちが乗っている7人乗りモデルは、2列目がベンチシートで繋がっているため、座面を展開した際に中央に隙間ができないという大きなメリットがあります。
これは、小さなお子さんと一緒に「川の字」で寝る場合や、ペットと一緒に過ごす場合には非常に有利です。
しかし、その分、シート構造が複雑で、背もたれや座面の立体的な形状がそのまま「寝心地の悪さ」に直結しやすいという特徴も持っています。
7人乗りのシートアレンジと段差の実態を確認
7人乗りフリードで車中泊をする場合、主に「1-2列目アレンジ」か「2-3列目アレンジ」のどちらかを選ぶことになりますが、多くのユーザーが選ぶのは空間を広く使える「2-3列目アレンジ」です。
しかし、ここで最大の敵となるのが「段差」です。7人乗りの2列目シートは「タンブル機構(跳ね上げて畳む仕組み)」を採用しているため、背もたれを倒したときのヒンジ部分が大きく沈み込んだり、座面裏の金具が干渉したりして、完全なフラットにはなりません。
注意点:腰への負担に注意
何も敷かずに寝ようとすると、腰の部分が落ち込んだり、逆に背中に硬いパーツが当たったりして、翌朝身体中が痛くなる可能性が高いです。これを解消せずに寝るのはおすすめできません。
フリードプラスと7人乗り車中泊の決定的な差
WEB検索をしていると「フリードならフルフラットになる!」という情報をよく見かけますが、その多くはアウトドア仕様の「フリード+(プラス)」の情報だったりします。
フリード+は最初から荷室が二段構造になっていて、ボードを使えば完全に平らな床ができあがります。
しかし、私たちの7人乗りモデルはあくまで「人を乗せること」がメイン。
「フリード+用のマットやボードは、寸法の形状が違うため7人乗りには流用できないことが多い」という点は、グッズ選びで失敗しないために絶対に覚えておいてください。
7人乗りの段差解消にニトリのマットを活用

「専用品は高いから、まずは手軽に始めたい」という方には、ニトリやホームセンターのアイテムを使ったDIY(ブリコラージュ)がおすすめです。
私が試行錯誤して見つけたのは、「埋める」「均す(ならす)」「整える」の3層構造で作るベッドです。
- 第1層(埋める):まずは深い窪みに、丸めたバスタオルや長座布団を詰め込みます。7人乗りは横に長い窪みができるので、長座布団が意外と活躍します。
- 第2層(均す):その上に、ニトリの「パズルマット(ジョイントマット)」のような、少し硬さのあるマットを敷きます。これがある程度、下のデコボコを吸収してくれます。
- 第3層(整える):最後に、肌触りの良い高反発マットレスや、厚手のごろ寝マットを敷けば完成です。
ポイント
ニトリのマットレス(6つ折りタイプなど)は、車内のサイズに合わせて折りたたんで調整しやすいので、非常に使い勝手が良いですよ。
7人乗りをフルフラットにする簡単な改造テク
「毎回タオルを詰めるのは面倒!」という方には、車種専用の段差解消マットの導入をおすすめします。
例えば、「くるマット」のような製品は、フリードのシート形状に合わせてあらかじめブロック状にカットされています。
これをシートの凹んでいる部分に「ポン」と置くだけで、驚くほど平らな土台ができあがります。
「ここを埋めれば平らになる」という正解が形になっているので、設置時間は数分で済みます。
DIYよりも費用はかかりますが、設営の手間と寝心地の良さを天秤にかけると、十分に投資する価値はあるかなと思います。
特に頻繁に車中泊に行くなら、この「準備の時短」は大きなメリットになります。
フリード7人乗りの車中泊を快適にする装備と工夫
寝床の段差さえクリアできれば、次は「居住空間」としての快適性を高めていきましょう。
フリードはミニバンの中ではコンパクトですが、工夫次第で秘密基地のようなワクワクする空間を作ることができます。
車中泊用ベッドキットは自作か購入か検討する

さらに本格的なフラット面を求めるなら、シートの上に台座を組む「ベッドキット」という選択肢もあります。
イレクターパイプや木材を使ってDIYする方もいらっしゃいますが、これはかなり上級者向けです。
7人乗りの場合、ベッドキットを組んでしまうと、いざという時に3列目シートが使えなくなったり、元に戻すのが大変だったりします。
「普段はファミリーカーとして使い、週末だけ車中泊」というスタイルの場合は、取り外しが簡単なマットタイプの方が運用しやすいかもしれません。
自作する場合のヒント
もしDIYでフレームを組むなら、重量には注意してください。木材を多用しすぎると燃費が悪化するだけでなく、万が一の事故の際に木材が凶器になるリスクもあります。
夏の車中泊に欠かせない網戸とシェードの準備
車中泊で意外と見落としがちなのが「窓」の対策です。
特に夏場は、エンジンを切って寝るのがマナーですから、窓を開けて風を通す必要があります。
そこで必須になるのが「ウィンドーバグネット(車用網戸)」です。
フリード専用設計のものなら、窓枠にピッタリはまって虫の侵入を許しません。汎用の被せるタイプもありますが、隙間ができやすいので、できれば専用品が良いですね。
また、プライバシーを守る「サンシェード」も重要です。これは単なる目隠しではなく、外からの熱気や冷気を遮断する断熱材としての役割も果たします。
5層構造などの厚手のものを選ぶと、車内の温度変化が緩やかになり、睡眠の質がグッと上がります。
冬の車中泊は電気毛布と電源で寒さ対策を
フリードのようなミニバンは室内が広いため、冬場は底冷えします。
特にスライドドアのステップ(足元)あたりから冷気がスーッと入ってくるんですよね。
対策として、ステップ部分に「ステップマット」を敷くだけでもかなり違います。
そして、冬の最強アイテムが「ポータブル電源」と「電気毛布」の組み合わせです。
最近のポータブル電源は小型でも高機能なものが増えています。
消費電力が50W程度の電気毛布なら、一晩中つけっぱなしでも朝まで持ちます。
寝袋だけで寒さを凌ぐよりも、背中から温める方が圧倒的に快適に眠れますよ。
7人乗り車中泊での荷物収納とスペース活用術

7人乗りでフルフラットにすると、もともとのラゲッジスペースがほとんど埋まってしまいます。
「じゃあ荷物はどこに置くの?」というのが切実な問題です。
私が実践しているのは、「天井活用」と「足元活用」です。
- 天井活用:天井のアシストグリップに「インテリア・バー」を渡して、そこに軽い寝袋や着替え、サンシェードなどを載せます。天井空間はデッドスペースになりがちなので、ここを使うだけで床面がスッキリします。
- 足元活用:1列目シートを一番前までスライドさせると、足元に大きな空間ができます。ここにクーラーボックスや少し重い荷物を置くのが定位置です。
フリード7人乗りでの車中泊を楽しむポイント

フリードの7人乗りモデルは、構造上の制約はあるものの、工夫次第で十分に快適なベッドルームに変身します。
最初から完璧な装備を揃える必要はありません。まずは家にあるクッションやニトリのマットを使って、近場の道の駅やキャンプ場で一泊してみることから始めてみてはいかがでしょうか。
「ここをもう少しこうしたい」という気付きが、あなただけのオリジナルの車中泊スタイルを作っていきます。
ぜひ、愛車のフリードと一緒に、新しい旅の楽しみ方を見つけてくださいね。